/05 September 2010 update.
SATSUMA PRESS
アメリカに行くと、サツマ(薩摩)という単語をたびたび耳にすることがあります。
サツマと言えば、日本ではさつま芋がすぐに浮かびますが、アメリカでは温州みかんを意味するそうです。
アメリカ北西部に位置するオレゴン州のコーバリスという町で、
一人の女性が活版印刷で作っている「SATSUMA PRESS」のポストカードが入荷しました。
薩摩を名として活動していることもあり、
入荷したポストカードの中にはどこか日本らしさを感じる柄もあります。
158 × 117mm / 各499円
アメリカではレタープレスがいまもとても生活になじんでいます。
ポストカードやグリーティングカード以外にも、
カスタムオーダーでの名刺、イニシャル入りのステーショナリー、結婚式の招待状、
新しい家族が増えた時の案内状なども活版印刷で作ることがよくあるのです。
そういった需要から、カスタマイズコーナーをしっかりともうけるショップも数多くあります。
アメリカの活版の特徴は、とても強いプレスのものが多いことです。
手でさわらなくても見るだけでへこみがはっきりとわかるのです。
もう一つの特徴は、鉛製の活字を使わず樹脂製の版を使う人が多いことです。
日本ではまだそこまで多く見かけませんが、
樹脂を使うことでコンピューターでデザインしたものをそのまま活版印刷にできるようになりました。
鉛の活字はやわらかく、強くプレスしすぎると活字自体が傷んでしまうため、
強い凹凸感を出すのが難しいのですが、樹脂版を使えば強いプレスが可能です。
樹脂は専門の職人でなくとも扱いやすいということが、
アメリカで新しい活版文化が広がっている要因のようにも感じます。
そんな背景を元に作られた、このポストカードの魅力は、
女性らしいさわやかで柔らかな色彩感覚です。
封筒もセットになっていますので、残暑見舞いとしてお近くの方々に送られたり、
プレゼントと一緒に同封するのもよいのではないでしょうか。
お問い合わせなどはこちらからどうぞ。
テキスト / 真柳茉莉華