13 July 2010 Update.
/13 July 2010 update.
nejire yojire mekure
この度韓国在住の陶芸家 金恵貞(キム・ヘジョン)の新作陶芸展
「nejire yojire mekure」を『プレイマウンテン』で開催することとなりました。
金恵貞さんとの出会いは2006年にロンドンで開催された
「Origin」というCRAFT FAIRです。
彼女が出展されていて、そこでお会いしたのが最初でした。
本当に美しいフォルムの陶器を展示されていて
その旅でもっとも感心させられた作家となりました。
昨年スタートした鹿児島の沈壽官窯とのプロジェクトにおいて、
約400年前に韓国から移り住んだ歴史を持つ沈壽官窯の新しいプロジェクトにおいて
ぼくが迷いなく彼女をデザイナーとして選択したのは言うまでもありません。
このプロジェクトがスタートし、作家金恵貞の個人の作家活動がどう変化していくのかが
今のぼくの興味であり楽しみであります。
今回その変化の現れがみれることを期待し韓国からの来日を心待ちにしています。
是非みなさまのご来場をお待ちしております。
テキスト / 中原慎一郎
期間:2010.7.16(金曜日)-7.29(木曜日)
会場:Playmountain (open 12:00-20:00) 定休日/無
お問合せ:Playmountain
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-52-5 #105
Tel : 03-5775-6747
Email : info@landscape-products.net
ランドスケーププロダクツと私は、一昨年前より鹿児島美山で薩摩焼<沈寿官窯>の
新作品ライン<CHIN JUKAN POTTERY>のデザイン・プロジェクトを手がけてきました。
普段、私が自分の工房で<ものづくり>をしている時の個人的な創意とは別に、
<CHINJUKAN POTTERY> をデザインする仕事は、古くて新しい<土地>の 発見や
<人>との出会いに導かれて出来た、幸せなコラボレーションでした。
今年の春から<CHIN JUKAN POTTERY>は、イタリア・ミラノや
アメリ カ・ロサンジェルスなどで発表され、お陰さまで好評を得ることができたようですが、
今回は、また自分の表現としての作陶に立ち戻り、創作できることの喜びと、
プレイマウンテンで展示させていただけることをとても嬉しく思います。
テキスト / 金恵貞
6 July 2010 Update.
/06 July 2010 update.
GO SOUTH WEST
『HEATH CERAMICS』ロサンゼルス店で開催中の「Playmountain VISITS HEATH LA」、
そして同じロサンゼルスのヴェニスビーチにある『tortoise』で開催中の「SATSUMAMONO in LA」。
ふたつのイベントの設営とレセプションを終えた後、
アリゾナ州のツーソンとニューメキシコ州のサンタフェまで行ってきました。
“SOUTH WEST” と呼ばれるこの2州は、圧倒的なスケールの風景とともに、
ネイティヴアメリカンの文化と、北上してきたメキシコ/スペインの文化、
そして東からやってきた西部開拓者の文化とが入り交じったユニークな魅力で、
人々を惹き付ける土地です。
移動はクルマ。18輪の超大型トレーラーを何台も追い越して、パンクにもめげずに激走しました。
ぼくらの目的は三つ。
ツーソンに住む96歳の陶芸家 ローズ・キャバットに会うこと。
サンタフェからクルマで90分くらい離れたアビキューという村にある
ジョージア・オキーフの家を見学すること。
そして、サンタフェ市内にある「MUSEUM OF INTERNATIONAL FOLK ART」で
アレクサンダー・ジラルドのコレクションを観て、
夜はジラルドが内装したレストラン「COMPOUND」で食事をすること。
相当にミーハーかもしれませんね。
まずツーソンでは、いちじくやタマネギのような形の
小くて美しい磁器を制作するローズさんの自宅を訪ね、
たくさんのエピソードを聞かせてもらいました。
このインタビューと自宅や仕事場の様子は9月発売の『CASA BRUTUS』に掲載予定、
そして大阪の『dieci』にてローズ・キャバット展が開催される予定ですので、
またあらためてお知らせします。
(写真はツーソン市内の別な場所にあるローズさんのギャラリーです。)
これはツーソンで食べたメキシコ料理。
「Playmountain VISITS HEATH LA」レセプションのケータリングをやってくれた
シルヴァン・ブラケットが薦めてくれた店です。
さすがシルヴァン、これ、いままでアメリカで食べたメキシコ料理の中で
いちばんおいしかったなあ。
ツーソンから一気にサンタフェに向かうのは体力的に厳しいので、
州境の小さな町で一泊。
そしてサンタフェに着いた夜は「COMPOUND」へ。
内装のすみずみにジラルドらしさが出ている素晴らしい店でした。
食事も素晴らしかった。
翌日はジョージア・オキーフの家へ。
ここは写真どころかメモを取ることも許されない場所ゆえ、
見学の受付所にすべての荷物を預けて、
穴があくほど見つめしっかりと脳裏に焼き付けてきました。
その後もう一カ所、彼女の別宅があったゴーストランチにも足をのばしました。
こちらはオキーフが絵に描いたランドスケープが眼前に広がっていて感動します。
(家は見学不可、敷地内の撮影は個人的な使用に限って許されています。)
しかし、最大の楽しみにしていたミュージアムのほうは
改装中のため閉まっていました。
また、来るしかないですね。
今回は具体的な物づくりなどに結びつくものではありませんでしたが、
新しい興味がわいてきて視野の広がる有意義な旅でした。
テキスト / 岡本仁