/02 February 2009 update.
この精度の高い木製のボックスは、飛騨高山の木工芸職人である大澤昌史さんにより製作されたもの。
まる工芸を主宰する大澤さんは、家具製作活動を主としたとても手先が器用な職人です。
小柄ながら大きな厚い手で作られたそのボックスは、力強ささえ感じさせてくれます。
約87℃にもなるという蒸し器により薄板を曲げる行程が、やはり一番のポイントだそう。
また、蓋の噛み合わせを良くするために真鍮製の金物を削るなど、
その細部を見ていると作業の細かさが伝わってきます。
桜の木で作られ、「お弁当箱としても使えるように」と表面はオイル仕上げが施され、
とても用途の広いボックスとなっています。
裁縫道具や文具を入れたりと、使い手によりいろいろな表情を持たせることができるのも楽しみです。
また大澤さんのその明るい人柄もともて魅力的で、楽しんで作業をしているのが伝わってくるのも心強いところです。
Text by Takahiro Goko