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23 July 2007 Update.
僕らが内装をするにあたって最初にすることで物件の「現調」というものがあります。
現調とは現地調査(内装では現場調査?)のことで主に物件の寸法をとったり、物件の電気や
水道などの設備を見たりと空間をつくる上で必要な情報を得ることです。
物件を見てお客さんと話し、話した内容を元にプランニングをして設計する空間に落とし込む。
これが設計の一連の流れですが、このプランニングをする際に必要となるのが現調した情報。
もちろん寸法や設備関係の情報は必要です。しかしよりいい空間をつくる上で必要となるのが
そのクライアントから与えられた「箱」の感じ。
物件には大きい箱、小さい箱、新しい箱、古い箱様々なものがあって、最初僕らが現調するとき
は空箱状態か空箱にする前の状態なわけです。でも中には「このままなにもしないで使った方が
かっこいいんじゃないの!?」っというようなものもあったり、
「この柱のコンクリートの質感がとてもいいでこのまま見せましょう!!」なんてものもあります。
それはクライアント次第ってことになるわけですが、「箱」の感じは内装のベースともなるので
とても重要です。
世田谷でofficeの内装をしました。
壁、天井は塗装しただけでむき出したまま。床もフローリングも貼っているのですが一部は
コンクリートのままです。エントランスや什器に白木や染色した桧等を使っています。
手を加えたところは少しだったのですが直線的できれいな箱の良さを残して木で素材感を
足すことで暖かい空間になったと思います。
シンプルゆえに箱の大切さがあらためて実感できる物件でした。
Text by Akira Oshige
July 23, 2007 10:50 AM | Permalink |